都道府県別 自然増減 ランキング 2024年|47都道府県すべてマイナス、東京もついに−5.6万人

2024年(令和6年)の日本の自然増減(出生数−死亡数)は、全国合計で −91万8,246人となりました。これは出生数(約68.6万人)と死亡数(約160.4万人)の差で、過去最大規模の自然減です。

そして象徴的なのは、**2024年は47都道府県すべてが自然減(マイナス)**になったことです。2023年までかろうじてプラスを維持していた都市部の県も含め、例外なく全県が人口減少フェーズに入った歴史的な年です。

本記事では、厚生労働省「人口動態調査」2024年データをもとに、都道府県別の自然増減をランキング化し、人口減少の地域構造を整理します。

要点を先に整理すると、次のとおりです。

  • 全国の自然増減は −91万8,246人(出生68.6万人 vs 死亡160.4万人)
  • 47都道府県すべてがマイナス(プラス県はゼロ)
  • マイナス幅 最大は東京都 −56,122人、最小は沖縄県 −3,705人
  • 大都市圏ほどマイナス幅が大きい(人口集中=高齢化集中の帰結)
  • 沖縄県は2024年に 戦後初めてマイナス転落(合計特殊出生率の高さも追いつかず)

都道府県別 自然増減 ワースト10(最も減少幅が大きい)

順位都道府県自然増減(人)出生数死亡数
1東京都−56,12284,207140,329
2大阪府−55,18353,351108,534
3北海道−54,01122,65876,669
4神奈川県−50,65651,423102,079
5埼玉県−46,42739,95686,383
6千葉県−41,39633,76375,159
7兵庫県−37,42130,53567,956
8愛知県−37,10445,51482,618
9静岡県−31,66117,43949,100
10福岡県−30,65332,28062,933

最大の減少は東京都の −56,122人。死亡数が出生数の 約1.67倍 に達しました。

注目すべきは 北海道(3位、−54,011人) で、出生数22,658人に対して死亡数76,669人と、死亡数が出生数の約3.4倍。これは人口構造そのものが「老いた」状態を示しています。

都道府県別 自然増減 マシ10(減少幅が小さい)

順位都道府県自然増減(人)出生数死亡数
1沖縄県−3,70514,72518,430
2鳥取県−4,9403,0928,032
3福井県−6,1274,38310,510
4佐賀県−6,5574,82411,381
5滋賀県−6,7289,06615,794
6島根県−6,8183,62210,440
7山梨県−7,0534,15311,206
8徳島県−7,7863,54711,333
9高知県−8,3313,10811,439
10香川県−8,7195,05913,778

減少幅が最も小さい沖縄県でも −3,705人。それでもなお、出生14,725人 vs 死亡18,430人で 死亡が出生を約3,700人上回る 構造です。

「47都道府県すべてマイナス」の歴史的意味

2024年は 戦後初めて、47都道府県すべてが自然減となった年です。

過去推移を振り返ると次のとおりです。

プラスの都道府県全国自然増減
2005年(初の全国自然減)多数−2.1万人
2015年6都府県(沖縄・東京・愛知・滋賀・神奈川・福岡)−29.5万人
2020年沖縄県のみ−53.2万人
2023年沖縄県のみ−83.7万人
2024年0県−91.8万人

沖縄県が2024年に戦後初めてマイナス転落したことで、47都道府県すべてが自然減となりました。沖縄県は合計特殊出生率が全国1位(1.60)でも、出生数の絶対値が高齢化による死亡増を補えなくなったということです。

大都市圏ほど減少幅が大きい構造

ワースト10をみると、首都圏4県 + 三大都市圏(大阪・愛知)+ 北海道 + 兵庫・福岡・静岡で構成されています。これは次の構造を示します。

  1. 人口集中=高齢人口の絶対数集中: 大都市圏は人口が多い分、高齢者数も多く、死亡数の絶対値が大きい
  2. 団塊世代の都市集中: 1947〜49年生まれの戦後ベビーブーム世代は高度成長期に地方から大都市へ移動、現在75〜77歳に到達
  3. 若年人口流入では補えない死亡増: 大都市圏は20代の流入があるが、出生数として現れるまでに時間差があり、現在は流出した世代の死亡だけが先行
  4. 粗死亡率は低くても絶対数で決まる: 人口当たりの死亡率は地方より低くても、人口規模で死亡数は圧倒的

「人口減少 = 地方の問題」というイメージの転換

長らく、人口減少は「地方の問題」として語られてきました。しかし2024年のデータは、その認識を覆します。

  • 東京都が自然減ワースト1位 = 「東京は人口維持できる」という前提が崩れた
  • 47都道府県すべてマイナス = 例外がなくなった
  • −91.8万人/年 = 政令指定都市1.5個分が毎年消失

人口減少は、いまや**「日本全体の構造問題」**として捉え直す必要があります。

社会保障財政への影響

自然減の継続は、社会保障財政に決定的な影響を与えます。

  1. 支え手(生産年齢人口)の減少: 2024年の生産年齢人口は約7,400万人で、ピーク(1995年8,716万人)から 約1,300万人減
  2. 支えられる側(高齢者)の増加: 65歳以上人口は約3,620万人、人口の 約29.1%
  3. 現役世代の負担増: 2024年時点で、現役世代1人が約 0.49人の高齢者を支える計算(1990年は1人で0.19人)
  4. 年金・医療・介護費の急増: 2024年度の社会保障給付費は約134兆円

これらは個人の家計(純金融資産生活保護)にも直接影響を与える問題です。

関連動画(姉妹チャンネル)

姉妹チャンネル「統計データのYouTube投稿」では、本テーマの可視化動画を公開しています。

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まとめ

  • 2024年の全国自然増減は −91万8,246人(過去最大規模)
  • 47都道府県すべてマイナス(戦後初)、沖縄県も2024年にマイナス転落
  • 減少幅 最大は東京都の −56,122人、最小の沖縄県でも −3,705人
  • 大都市圏 = 高齢者の絶対数集中 → 死亡数が大きく、出生数では補えない
  • 自然減は「地方の問題」から「日本全体の構造問題」へ転換
  • 年間 約91.8万人の自然減は、政令指定都市1.5個分が毎年消失する規模

最終更新: 2026-05-11。本記事は厚生労働省が次年度の人口動態統計を確定公表した際に数値を更新します(例年8〜9月公表)。

出典