2024年(令和6年)の日本の婚姻件数は、全国合計で 約48万5,092組まで減少しました。戦後最少水準とされる近年の婚姻減トレンドの中で、地域別の集中・分散はどう動いているのか。本記事では厚生労働省「人口動態調査」をもとに、都道府県別の婚姻件数をランキング化し、首都圏集中・地方の急減という構造を読み解きます。
要点を先に整理すると、次のとおりです。
- 全国の婚姻件数(47都道府県合計)は 約48万5,092件
- 最高は東京都 76,441件、最低は鳥取県 1,738件 で約44倍(44.0倍)の差
- 上位8県(東京・神奈川・大阪・愛知・埼玉・千葉・福岡・兵庫)だけで全国の 約54.6%
- 下位8県(鳥取・島根・高知・秋田・徳島・福井・佐賀・山梨)の合計は 全国の3.7% にとどまる
- 婚姻件数は人口に比例する側面が大きいが、それでも「人口あたり」で見ても都市部の婚姻率は地方より高い傾向
都道府県別 婚姻件数 TOP10(2024年)
| 順位 | 都道府県 | 婚姻件数(件) | 全国比 |
|---|---|---|---|
| 1 | 東京都 | 76,441 | 15.8% |
| 2 | 神奈川県 | 39,586 | 8.2% |
| 3 | 大阪府 | 39,387 | 8.1% |
| 4 | 愛知県 | 32,250 | 6.6% |
| 5 | 埼玉県 | 28,250 | 5.8% |
| 6 | 千葉県 | 24,093 | 5.0% |
| 7 | 福岡県 | 21,033 | 4.3% |
| 8 | 兵庫県 | 19,676 | 4.1% |
| 9 | 北海道 | 17,618 | 3.6% |
| 10 | 静岡県 | 12,316 | 2.5% |
東京都が突出した1位で、**全国の婚姻件数の約15.8%を占めます。2位の神奈川県の2倍近い水準です。TOP6は首都圏4県+大阪+愛知で、これに福岡・兵庫・北海道・静岡を加えたTOP10で全国の63.9%**に達します。
都道府県別 婚姻件数 BOTTOM10(2024年)
| 順位 | 都道府県 | 婚姻件数(件) | 全国比 |
|---|---|---|---|
| 1 | 鳥取県 | 1,738 | 0.36% |
| 2 | 島根県 | 1,982 | 0.41% |
| 3 | 高知県 | 2,071 | 0.43% |
| 4 | 秋田県 | 2,247 | 0.46% |
| 5 | 徳島県 | 2,280 | 0.47% |
| 6 | 福井県 | 2,584 | 0.53% |
| 7 | 佐賀県 | 2,609 | 0.54% |
| 8 | 山梨県 | 2,781 | 0.57% |
| 9 | 山形県 | 2,946 | 0.61% |
| 10 | 和歌山県 | 2,966 | 0.61% |
最低は鳥取県の1,738件。これは1位の東京都76,441件の 約44分の1(2.27%)です。1日あたりに直すと、鳥取県では年間平均で約4.8組/日、東京都は約209組/日が結婚していることになります。
戦後最少水準の婚姻減トレンド
2024年の全国婚姻件数 約48.5万件は、戦後ピーク(1972年の約110万件)の約44%まで縮小しています。この水準は戦後最少とされ、コロナ前(2019年 約60万件)と比べても約24%減です。
主な背景としては次が指摘されています。
- 生産年齢人口(特に20〜30代)の減少: 結婚適齢期の母集団そのものが小さくなった
- 晩婚化・非婚化の進行: 平均初婚年齢は男性31.1歳・女性29.7歳(2023年)まで上昇
- 生涯未婚率の上昇: 男性は3〜4人に1人が50歳時点で未婚(詳しくは関連記事)
- 経済要因: 若年層の所得伸び悩み、奨学金返済負担、住宅費高騰
- 価値観の多様化: 「結婚=幸せ」の前提が相対化、独身選択の社会的受容
このトレンドは出生数の減少(2024年は全国で約72万人、戦後最少)と連動しており、人口動態の根本的な構造変化の表れです。
人口比で見ても都市部が高い
婚姻件数の絶対値は人口にほぼ比例しますが、「人口千人当たりの婚姻率(婚姻率‰)」で比較しても都市部が地方を上回る傾向にあります。
人口当たりでも都市が高い背景としては次が挙げられます。
- 若年層の流入: 進学・就職で20代が大都市に集中し、結婚適齢期人口が地方より厚い
- 出会いの機会: 大都市はマッチングアプリ・婚活市場の流通量が圧倒的
- 収入水準: 大都市の方が初婚男性の年収が高く、結婚への経済的ハードルが相対的に低い
- 再婚需要: 大都市は離婚率も高く(関連記事)、再婚市場が活性
ただし、人口あたりで見ると差は絶対値ほど大きくありません。44倍格差の大部分は単純な人口比例であることに留意が必要です。
集中の構図:上位8県で全国55%
| グループ | 構成県 | 合計件数 | 全国比 |
|---|---|---|---|
| 首都圏4県 | 東京・神奈川・埼玉・千葉 | 168,370 | 34.7% |
| 三大都市圏(首都圏+愛知+大阪) | 上記+愛知+大阪 | 240,007 | 49.5% |
| TOP8(地方中核都市まで) | 三大都市圏+福岡+兵庫 | 264,716 | 54.6% |
| TOP10(北海道・静岡含む) | 上記+北海道+静岡 | 294,650 | 60.7% |
47都道府県のうち上位10県だけで全国の6割以上が決まる、典型的な人口集中型の分布です。
関連動画(姉妹チャンネル)
姉妹チャンネル「統計データのYouTube投稿」では、本テーマの可視化動画を公開しています。
- 📺 東京は鳥取の44倍!都道府県別 婚姻件数 — 47都道府県を地図で色分け、ランキングを15秒で俯瞰
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まとめ
- 2024年の全国婚姻件数は 48万5,092件で戦後最少水準
- 東京都 76,441件 vs 鳥取県 1,738件 で約44倍の地域格差
- 上位8県(首都圏4+愛知+大阪+福岡+兵庫)で全国の 54.6% を占有
- 婚姻減トレンドは 若年人口減少 × 晩婚非婚化 × 経済要因 × 価値観多様化 の複合構造
- 人口比で見ても都市部が高い傾向だが、44倍格差の大部分は単純な人口比例
最終更新: 2026-05-11。本記事は厚生労働省が次年度の人口動態統計を確定公表した際に数値を更新します(例年8〜9月公表)。